こんにちは、ヨガインストラクター&ライターのあゆみです。
ヨガインストラクターになったら、ポーズの指導がお仕事のメインとなりますね。それらのポーズの中には、ヘッドスタンド(頭立ち)や、アームバランスといった高度なポーズも存在します。
※三点倒立への導入(ヘッドスタンド)
ヨガのインストラクターは、お客様からよく「やっぱり先生は、ヘッドスタンドやアームバランスはできるんですよね?」といったことを聞かれます。
「それってつまり、ヨガインストラクターはヘッドスタンドやアームバランスができなきゃダメってこと?私できないよ!」
と、思われた方もいるのではないですか?
安心してください。結論から言いますと、できなくても大丈夫です。
ヘッドスタンドやアームバランスって、どうしてあるの?
そもそも、ヘッドスタンドやアームバランスはどうして生まれたのでしょうか。
ヨガは元々、呼吸やポーズを介して瞑想を深めるために行うものですが、瞑想を深めるためにはただポーズをすれば良いわけではありません。
ポーズをとっている間は自分自身と向き合い、自分自身と対話をすることで段々と瞑想が深まっていくのです。
余計なことを考えずにポーズに集中するのは、特に今を忙しく生きる現代人にはなかなか難しいことですが、バランス力を必要とするポーズを行なう時は比較的集中できますよね。片足で立つだけでも、ちょっと注意力が散漫になるとグラグラと身体が揺れます。
そういったバランスポーズの進化系が、ヘッドスタンドやアームバランスといった高度なポーズたち。これらを習得することで、より意識はポーズに集中し、さらには自分の心の内側へと向いていくと言われています。
ヨガインストラクターと上級ポーズ
では、ヨガに関して幅広い知識を持ったヨガインストラクターは、当然そういった上級ポーズもできるのだろうと思われていますよね。
ですがインストラクターといえども所詮は人間。得意不得意があります。
上級ポーズを習得しようと努力することはもちろん大切ですが、インストラクターとして重要なのは、難しいポーズがたくさんできることよりも、お客様に対して安全でわかりやすいレッスンを提供すること。
ヘッドスタンドができないから、アームバランスができないから、両方できないから、良いインストラクターじゃないなんてことは絶対にありません。
もちろん、そういったポーズが入ることを売りにしたレッスンならば、ポーズは確実に習得している必要があります。しかし現在リラックス系のレッスンやベーシックな内容のレッスンを担当している方なら焦る必要はまったくないんです。
ポーズを完全に習得してから新たにそういったレッスンを担当するのでも、まったく遅くありません。
お客様に聞かれたらどう答える?
とはいっても、お客様に「やっぱりヘッドスタンドやアームバランスはできるんですよね?」と聞かれたら、「できない」なんて言いづらいですよね。
期待を裏切ってしまうのではないか、大したことないと思われてしまうのではないかと、心配になってしまいます。
ですが私は、「そういったポーズは勉強中なんです。一緒に頑張りましょうね。」などと言ってしまう方が良いと思っています。
お客様の気持ちまではコントロールできませんが、少なくとも「できないことを隠す」よりも「できることを活かして技術を提供する」方が、何よりも自分が気持ち良いじゃないですか。
ポーズは「指導するため」ではなく、「自分の人生のため」に習得する方が上達も早いので、信頼できる先生にまず「生徒として」教わるのが一番だと思います。
まとめ
私は学生時代に首を痛めたことがあり、今も首に負荷をかけることにトラウマレベルの恐怖を感じているので、今後もヘッドスタンドを習得する気はまったくありません。
アームバランスも、慣れたお客様ばかりがいらしている時にたまーにチャレンジポーズとして組み込む程度。
ヘッドスタンドについては「今後も私のレッスンに登場することはありません」とお客様にお伝えしておりますが、それでも毎回レッスンを受けにきてくださるお客様は多くいらっしゃいます。
ですからあなたが今行うべきことは、
- 自分ができるレッスンを誠心誠意行なうこと
- 自分が上級ポーズをできないことについて偽らないこと
- 上級ポーズを習得したいのであれば、自分が生徒として学び習得すること
- 上級ポーズを今後レッスンに組み込みたいのであれば、それらのポーズの指導方法を徹底的に学ぶこと
以上です。
結論として、上級ポーズはできなくてもインストラクターとしての価値が下がることはありません。自信を持ってください。
ですが上級ポーズができることでヨガインストラクターとしての自信につながるというのもまた事実ですので、ヨガインストラクターになって時間が経っていても自信がなかなか持てないという方は、挑戦してみるのも良いかもしれませんね。